BRASIL YOPI VIDA

ブラジル生活のあれこれ

ブラジル 出産レポート

こんにちは、よぴです。ようやく出産レポートまで来ました!

もう時間が経ってしまったので記憶が曖昧ですが思い出しながら書いていきたいと思います。こういうお産もあるんかぐらいで誰かの参考になれれば幸いです!

汚い表現とかたまにあるのでそういうの無理な人は回れ右をしましょう。

お産する病院

今まで検診は全て住んでいる町の診療所でした。わたしの住んでいる町は人口2.5万人の小さい町で産院がありません。(その周辺の町も)陣痛が来た場合、住んでいる町から20キロ以上離れた大きい公立病院へ自分でいかなければなりません。24時間いつでも連絡なしで受け付けてくれます。妊婦検診の担当医は出産当日はいません。その時その病院にいる先生が出産の担当医になります。

3月まで家族の立ち会いは禁止でしたがパンデミックが落ち着いてきて4月には立ち会い自由になりました。ポル語のレベルが未だにポンコツなので一人で出産は無理ゲーだと思っていたので助かった...

出産

臨月に入ってから子宮口が1センチ開いたもののそこから全く進まず、生まれる兆候もありませんでした。

40週2日

出産前最後の検診でした。子宮口は変わらず1センチ。担当医からは「陣痛が来なかったら41週になる日に病院行って誘発分娩(parto induzido)を頼んでね!もし陣痛きたら5分間隔のときに行ってね!」と言われました。5分間隔って結構ギリギリじゃない?

その日の夜にベッドで寝返りを失敗して(?)ぎっくり腰になりました。痛い!

40週3日

明け方4時頃から腰の痛み以外になんかお腹を下したような痛みが来たり静まったり。もしかしてと思い間隔を測ったら8分間隔!ぎっくり腰で陣痛が誘発された?先生に言われた通り、5分間隔を待とうとしたら夫に半強制的に病院に連行されました。道中では既に6分間隔になっていましたがまだ歌ったり、夫と笑って話せるぐらい痛みには耐えられていました。(フンフンフーン♪→ギャーイターイ→フンフンフーン♪の繰り返し)

 

朝6時ごろに病院に到着して夜間受付から産科へ案内され、NSTと内診をしました。内診待ちの時には痛みがキツくてまさかの嘔吐。内診で子宮口が5センチで分娩決定です。もし4センチ未満だったら帰宅コースとのことでした。

分娩の承諾書を読んでサインをしなければいけないのですが、陣痛+ポル語医療用語満載の書類をすぐに読めるわけなく夫を呼んでもらいサインしてもらいました。

 

8時ごろお産の服に着替えて陣痛室へ。この頃には声が抑えられないほど陣痛がキツく震えながら移動しました。体感下痢10リットルを我慢している感じ。

部屋で痛みに耐えていると急に看護師が「PCR検査しまーす!」と間髪入れずに鼻に綿棒をぶっ刺してきました。突然すぎてびっくり腰もお腹も鼻も痛い。そして結果は一生知らされることはありませんでした。そしてまた陣痛がきつくて嘔吐。

 

9時ごろに「痛み和らぐからシャワー浴びてきたら?」と看護師さんに言われ、勝手に浴槽のある場所だと思い込み行ったら普通の電気シャワー!座る場所皆無!寒さと痛みで震えながらシャワーを浴びにきたことを激しく後悔。

シャワーから戻った後は看護師がたまに来る→心拍確認→放置の繰り返しで終わりが見えなくてとても辛く陣痛が来るたび夫の手を握り潰して叫んでました。この時、隣の人も唸ってるし、どこかの部屋からもデスボイスのような叫びが聞こえてきてカオスな状況。

 

11時過ぎにやっと担当医が登場。内診をした瞬間に破水し子宮口9センチで看護師や研修医が5名ほどぞろぞろやってきました。いきみ方を教えてもらったけどなかなか上手くいかず、思った以上に進みが悪かったのか看護師さん達が暇そうに寿司の話をし始めました。

陣痛が来るたび叫んでいたら助産師さんに「声を出しちゃダメ、喉から子は生まれないわよ」と宥められ、担当医からは「ここ日本語でなんて言うの?オマタ?オッケー!Vai força オマター!」と応援されました。(先生はいたって本気、私は痛すぎてブチギレ状態)

 

11時半頃ようやく分娩台へ。それと同時に小児科医も待機。

分娩台に座ってから1分もしないうちに会陰を切られました。(一応本人の承諾を得ないと会陰は切れないので切っていいか聞かれますが拒否する選択肢はありません笑)

そこから数回のいきみで先生が赤ちゃんを引っ張り出し「はい、受け取って!」と勢いよく私に渡してきました。生まれる瞬間が結構雑でしたが正午ごろに無事娘誕生!52cm、3994g!でかい!娘は寒かったのか「わわわわわー」と震えながら産声を上げました。陣痛が始まって約8時間での出産で割と安産でした。どぎつい便秘が終わったという感覚ですっきり、開放感がすごい!

 

出産後

生まれてすぐ小児科医が娘の体重と身長と心拍諸々を測ります。その後は夫と娘は新生児室へ、私は会陰の縫合と点滴をしてから入院部屋へ連れて行かれました。夫達が来るまでに看護師に介助されながらシャワーを浴びます。ここも普通の電気シャワーで出産直後には寒いし痛いしめちゃくちゃハード。震えた!

 

入院中は数時間おきに医師や看護師が来て赤ちゃんの心拍、聴力、視力を検査したり様子を見ます。母親の血圧や母乳の出具合などもちょくちょく確認しにきます。寝てる時に来られても普通に叩き起こされます。

日本では入院中は助産師さんが赤ちゃんの面倒を見てくれるところもあるそうですが、こちらでは赤ちゃんの面倒は皆無で入院部屋に入ったら全部自分たちで赤ちゃんの面倒を見なければなりませんでした。(授乳の方法は教えてくれるよ!)夫がいる間はいいのですが、夫が帰った後の夜は赤ちゃんから目を離すのが怖いので同室の人と協力しあってトイレに行ったりしました。

 

ブラジルでは母子ともに健康であれば普通分娩で産後24時間、帝王切開で78時間で退院になります。とーっても短い!同室の方は緊急帝王切開になったそうで傷も痛い、母乳でない、赤ちゃんが泣き止まないと部屋で号泣していました。それでもやっぱり帝王切開大国。私が出産した日も帝王切開の手術が五人待ちと言っていました!

結局私の退院は小児科医がサボったため24時間で退院できず2日後になりました。処方箋と出生申告書(Declaração de Nascido Vivo)とcartão da criançaをもらい無事退院。処方箋は会陰の傷の腫れ止めスプレー、痛み止め(paracetamol と ibuprofeno)、整腸剤でした。

Cartão da criançaは子どもの予防接種カードになるので大人になっても使います!

退院後

退院後は生後5日までに町の診療所の小児科で検診をしてもらい最初の検診が終わった後すぐにBCGの接種もあります。それから1ヶ月毎の検診になります。

母親も産後1週間後に産後検診を受けます。この検診では乳の様子や会陰の傷を確認し、それから避妊の希望の有無聞かれました。

避妊の選択肢は3つ。

  1. 低用量ピルの服用
  2. 3ヶ月毎にホルモン剤を投与
  3. 子宮内避妊器具の装着

1以外はSUS適用で費用はかかりません。2が一番体に負担が少なく子どもがまた欲しくなったときすぐやめることもできるとのことでした。担当医からも2をお勧めされたので私は産後1ヶ月待った後にホルモン剤投与を選択。

ブラジルではもう妊娠を望まない場合は出産後に卵管を閉めることもできます。普通分娩後に手術も可能だそうですが大体帝王切開で出産した後そのまま卵管を閉める手術をしてしまうそうです。(閉めてから後悔する人もいるからよく考えてね!)

こういう選択を国の医療制度でできるのはとてもありがたいなと思いました。

 

まとめ

海外での妊娠、出産は不安なこともたくさんありましたが、SUSは妊娠、出産、産後まで設備は最低限のものではあったり対応に時間がかかることもあるけどサポートがしっかりしていると思いました。ブラジルでは入院期間がかなり短い上に退院後の検診や手続きがたくさんあり結構忙しいです。産後は悪露もあり、体もめちゃくちゃ痛いのであまり無理をせず甘えられるところは極力パートナーや家族に甘えまくりましょう。